⚽清水エスパルス J2熊本と練習試合、3―1で勝利 鹿児島キャンプ(30日)
J2清水は、鹿児島市の鹿児島ふれあいスポーツランドでJ2熊本と練習試合(40分4本)を行った。主力級が出場した2本目までは、MF乾貴士のゴールで1-0。メンバーをほぼ入れ替えた3本目に1点を失ったが、4本目に練習参加のMF矢田龍之介(清水ユース1年)の2得点で合計3-1で勝利した。

▽練習試合(40分×4本)
清水 3(0-0 1-0 0-1 2-0)1 熊本
▽得点者【清】乾(中山)、矢田2
※矢田は清水ユースからの練習参加
清水の2本目までのメンバー
GK 権田▽DF 北爪、高橋、鈴木、山原▽MF ホナウド、松岡、中山、乾、カルリーニョス(神谷)▽FW オセフン
※かっこ内は途中出場
J2で昨季4位だった熊本に対し、清水は主力級をそろえた2本目まで1-0。リカルド監督は「結果は気にしていない」としつつ、「時間の経過とともにうまくスペースを使えた。守備の安定性も見せられた」と攻守に及第点を与えた。
J2に舞台を移す今季、指揮官はボールを保持して主導権を握る戦いを目指している。後方からの効果的な攻撃の組み立ては欠かせないが、1本目はスムーズに前進できない場面が目立った。DF鈴木は「個人に頼るのではなく、組織として攻撃の構築ができるようにもっとならないと」と課題に目を向ける。
守備では前線から積極的に圧力をかける形に取り組んでいる。2本目の39分には敵陣でボールを奪い、逆襲から決定機に結び付けた。ただMF乾が「プレスをかいくぐられる場面もあった」と振り返るように、連動性は途上段階だ。
布陣は試合を通して中盤の攻撃的なポジションを3人にする4-2-3-1を採用。けがや調整で別メニューの選手を除く24人がピッチに立ち、一定時間プレーした。開幕まで3週間を切り、選手の見極めと戦術の構築が進んでいる。
乾 34歳最年長 技ありゴール
チーム最年長のMF乾がゴールで存在感を示した。2本目3分、右サイドを突破したMF中山の折り返しを中央で待ち受けると、体の動きで相手DFをかわして右足で流し込んだ。技巧を見せつけ、「落ち着いて決められた」と表情を緩めた。
中盤の攻撃的な中央のポジションで80分間プレー。昨季は中盤のサイドに入ることが多かったが、「ボールに絡める回数が多くて楽しい。攻撃の起点になれれば」と歓迎する。
試合中は積極的に味方に声を掛け、守備でも献身的に動き回った。清水での2季目を迎えた34歳は「チームがJ1に上がる力になれるように」と静かに決意を口にした。