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テーマ : 裁判しずおか

再審公判 速やかに 袴田さん支援集会 高裁可否決定控え

 現在の静岡市清水区で1966年、みそ製造会社の専務一家4人を殺害したとして死刑が確定し、裁判のやり直し(再審)を求めている袴田巌さん(86)の支援集会が29日、同区で開かれた。再審開始の可否を巡る東京高裁の決定を控え、参加者は、再審開始が認められて速やかに再審公判に移行することを期待した。

袴田巌さん(左)や姉ひで子さんも来場した集会=29日午後、静岡市清水区
袴田巌さん(左)や姉ひで子さんも来場した集会=29日午後、静岡市清水区

 弁護団の加藤英典弁護士が、東京高裁で行われてきた差し戻し後の即時抗告審について説明した。高裁が再審開始を認めたとしても検察官は最高裁に特別抗告できることから、加藤弁護士は「(再審可否を巡る)審理が長引いてしまう。言いたいことがあれば再審公判で主張すべきで、世論の後押しが必要」と訴えた。
 過去に3度再審開始決定が出ながら、検察官の抗告で取り消された鹿児島県の「大崎事件」で弁護団事務局長を務める鴨志田祐美弁護士が講演し、再審法(刑事訴訟法の再審規定)改正の必要性を解説した。袴田さんをはじめ、大崎事件などの再審可否判断も近づいていることを踏まえ「再審法改正を実現する千載一遇のチャンス」と強調した。
 袴田さんと姉ひで子さん(89)も来場。ひで子さんは「再審開始になることを願っている。一区切りつけてもらいたい」と述べた。

 

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