⚽清水の鈴木唯 フランス1部移籍発表 W杯若手活躍に刺激「自分もチャレンジ必要」【一問一答あり】
J2清水は28日、MF鈴木唯人(21)がフランス1部ストラスブールに期限付きで移籍すると発表した。期間は6月30日まで。関係者によると、完全移籍のオプション付き。

神奈川県出身の鈴木唯は2020年に市船橋高(千葉)から清水に入団。リーグ第2節で先発に抜てきされると、巧みなドリブルを武器に1年目からシーズンを通して試合に絡んだ。2年目の21年には主力に定着し、J1初ゴールを記録するなど33試合2得点。昨季は開幕からリーグ2戦連続得点を挙げたが、6月の負傷の影響などで20試合3得点にとどまった。J1通算83試合5得点。
鈴木唯は28日までに取材に応じた。昨年のワールドカップ(W杯)カタール大会で若手が活躍する姿を現地で目にし、「自分もそういう(選手がプレーする欧州の)環境でチャレンジすることが必要と感じた」と移籍を決断した理由を述べた。
欧州五大リーグの一つに数えられるフランスは体の強さも求められるリーグだが、「もっと激しい中で個を磨きたい気持ちがあったので、一つ目のステップアップとして行けるのは自分にとって大きい」と歓迎する。
来夏にはチームの主軸となることが期待されるパリ五輪が控えるが、「フランスでしっかりとした活躍を見せればA代表に絡める」と見据えるのはさらに上だ。清水での3年間で成長を遂げ、目指していた海外移籍を果たしたドリブラーは「今後もサポーターに応援してもらうためには活躍する姿を届けるしかない」と新天地での躍動を誓った。
W杯現地観戦で 気持ちが明確に
一問一答は次の通り。
-海外移籍を決断した理由は。
「世代別代表で欧州の国と対戦していて、自分が(能力で)負けているとは全く思わなかった。ただ、相手の選手たちは世界のトップリーグで日々練習をしていて、間違いなくそちらの方が良い成長曲線を描けると思った。W杯を現地観戦して海外も日本も若手が活躍しているのを見て、自分もその環境に行きたいという気持ちがより明確になった」
-来年にはパリ五輪がある。
「五輪というよりは自分がそこで終わることは考えていないので、さらにステップアップできるようにまずはストラスブールでしっかりとした活躍と成長を遂げることが一番と思っている」
-清水での3年間で印象に残っている試合は。
「自分にとって初めての静岡ダービーだった昨年2月の磐田戦。その前の月にはA代表の候補合宿に参加して非常に良いモチベーションでやれていたので、(ゴールを決めて)より一層の自信を持てたタイミングだったかなと思う」
-活躍する自信は。
「活躍する姿しか想像できていないが、そんなに簡単にはいかないと思う。ここ(清水)でも苦しい経験はたくさんしたが、それ以上の経験をするはず。それでも乗り越えないと新たな場所にはたどり着けないので、日々頑張っていきたい」