市立中学の制服、検討会設置へ 浜松市教委 市民からの要望受け
浜松市の宮崎正教育長は25日、市立中学の制服の在り方に関する市教委の検討委員会を近く設置する考えを示した。多様な性自認への対応やリユースしやすい全校統一化など、生徒や家庭の悩み、負担の実情を踏まえて幅広く議論する。
市教委に検討会設置の要望書を同日提出した市民グループ「ミライ制服すすめ団」の関係者に伝えた。宮崎教育長は「詳細は今後詰めるが、私服の選択などを含め、制服の在り方をフラットに検討したい」と述べた。
同グループのメンバーは中学入学時の制服、ジャージー、かばんなど一式の購入費は約10万円に上り、保護者の負担が過重だとしてリユース活動に取り組んでいる。昨秋から市内で行ったアンケートでは、回答者324人のうちの67%が「負担を感じる」と回答。特に費用や動きづらさ、決まった服を着なければならないことへの不満が多数寄せられたという。
一方、制服の存続を望む意見もあるため、市教委には詳しい調査や検討を要望した。同グループの夏目はるな団長は「検討委員会の設置はうれしい。多様な立場の声を聞いてほしい」と話した。