浜松・天竜区の風力発電計画 春野地区が不同意 書面提出
浜松市天竜区春野町の春野地区自治会連合会は20日、同町の山中などで計画されている風力発電事業について、事業者の浜松陸上風力発電(東京都)に対して計画を不同意とする書面を提出した。計画予定地の地層の問題や工事による川の濁り、景観への配慮などを理由に挙げ、計画反対の意思を示した。
同社は洋上風力発電事業を手がける「インフラックス」(同)のグループ会社。計画では同区佐久間町上平山-春野町気田間の尾根沿いに、最大12基の発電機を設置するとしている。現在、環境影響評価の配慮書の手続きを終え、方法書の準備を進めている。
同自治連は昨年11月、同町などで計画を進めていた別の事業者に対しても不同意書を提出。同社は風況調査の結果などを理由に撤退を表明している。
同自治連の村松秀明会長は「春野では今後も風力発電所は受け入れられない、という宣言。それはこれからも変わらない」と語る。
浜松陸上風力発電の担当者は「引き続き調査を進め、懸念に対して住民に丁寧に説明していく」と話した。