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沼津駅南に再開発ビル 店舗や住居、テナント誘致へ 地上20階建て規模

 沼津市のJR沼津駅南(大手町)に、地上20階建て規模の再開発ビルが建設されることが17日までに、関係者への取材で明らかになった。駅の至近に位置し、完成後は店舗や駐車場、住居を開設するほか、大手テナントの誘致を計画している。規模は駅南の複合施設「イーラde」(地下1階、地上20階、大手町)に匹敵するとされ、鉄道高架化に伴い周辺で進む再開発の核になりそうだ。

再開発計画が明らかになったJR沼津駅南。三交イン沼津駅前(写真中央の茶色の建物)の南側エリアが対象=2022年6月(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
再開発計画が明らかになったJR沼津駅南。三交イン沼津駅前(写真中央の茶色の建物)の南側エリアが対象=2022年6月(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)
再開発計画が明らかになったJR沼津駅南。三交イン沼津駅前(写真中央の茶色の建物)の南側エリアが対象=2022年6月(本社ヘリ「ジェリコ1号」から)

 関係者によると、事業協力者は旭化成不動産レジデンス(東京)と三菱地所レジデンス(同)の共同企業体。地権者らで構成する「大手町五丁目第一地区市街地再開発準備組合」(理事長・古沢隆マルサン書店代表取締役)が同日までに決めた。今後、関係機関と都市計画決定に向け協議を始める。
 再開発エリアは駅南から沼津港につながる幹線道路「さんさん通り」と仲見世商店街に挟まれた一角。対象は約0・4ヘクタールで、ワシントン靴店や旧マルサン書店仲見世店、飲食店など商業機能が集積した中心市街地に位置する。駐車場を備えて地元店中心に入居し、住居は約100戸のイーラdeより多い戸数を構える計画という。
 地元は建物の老朽化や、郊外の大型商業施設などの進出による商店街衰退を受け、5年ほど前から再開発に向け検討を開始。当初は各地権者が個別に構想を練っていたが一体となって整備すべきと、再開発に賛同する地権者らで準備組合を立ち上げた。古沢理事長は「仲見世商店街の再生、県東部の拠点となるまちづくりを目指したい」としている。
にぎわい創出に期待 沼津市長
 沼津市大手町の再開発計画が明らかになった17日、頼重秀一市長は取材に対し、大手事業者がデベロッパーに決まったことを挙げ「沼津の潜在的なポテンシャルが評価された」と指摘。具体的な課題は関係部局との協議が必要とした上で、「中心市街地のにぎわい創出に寄与すると期待している」とした。

沼津市の構想と連動不可欠
 地上20階建て規模の複合施設を建設するJR沼津駅南(沼津市大手町)の再開発計画が17日までに浮上した。同じ駅南ではアーケード名店街(町方町)の再開発も始動する。鉄道高架化による駅周辺の整備計画が今後具現化する中、複数の大規模再開発が進行する。地元が目指すにぎわい創出には、市が構想するまちづくりとの連動性が求められる。
 市の「中心市街地まちづくり戦略」は官民連携を強調し、居住機能の充実や交通体系再編による人中心の環境整備などを掲げる。今回判明した再開発計画では居住部分を手厚く整える方針だ。地権者らによる再開発準備組合の古沢隆理事長は「人が多く住まないと活性化につながらない。駅周辺の住環境を整え、まちなか居住を促進したい」と強調する。
 同駅周辺の居住人口は堅調に推移している。新幹線が発着する三島駅まで在来線で一駅(約4分)というアクセスの良さが要因とされ、沼津駅脇の複合施設「イーラde」のマンションは引き合いが強まっている。

JR沼津駅南の再開発の動き
 ・富士急行の2階建て複合ビル(大手町)
 ・アーケード名店街(町方町)の特定業務 代行者が決まり、今後解体に着手する。2027年8月に新たな建物が完成予定
 ・寝具・インテリア商品販売の綿安商店 が22年9月、新複合ビルオープン(大手町)
 ※駅北では商業施設の誘致話が浮上

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