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テーマ : 清水エスパルス

⚽️目標は1年でのJ1復帰 清水エスパルスが新体制発表

 今季をJ2で戦う清水は6日、アイスタ日本平で新体制発表会見を開いた。山室晋也社長は1年でのJ1復帰を目標に掲げ、「いずれはJ1優勝を狙えるようなクラブの力を身に付けるきっかけを今年つかみたい」と復権を見据えた。

清水で活躍を誓う前列左から落合、吉田、斉藤、北爪と後列左から森重、監物、阿部、高橋=アイスタ日本平(写真部・杉山英一)
清水で活躍を誓う前列左から落合、吉田、斉藤、北爪と後列左から森重、監物、阿部、高橋=アイスタ日本平(写真部・杉山英一)

 今季のスローガンは、力強いクラブの実現への思いを込めた「STRONG WILL(強い意志)」。編成トップの大熊清ゼネラルマネジャー(GM)は「アカデミー(下部組織)も含めて強いエスパルスを取り戻したい」と立て直しへの決意を示した。
 昨季途中に就任したブラジル人のリカルド監督が今季も指揮を執る。昇格を最大の目標に据え、「積極性と競争力の高いチームをつくり、試合の主役になる戦いをする」と述べた。試合終了間際の失点が目立った昨季の課題については「戦いのバランスの修正を図る」と改善を誓った。
 J2降格によって選手の去就が注目された中、昨季の主力だったDF立田やDF片山、MF原が移籍を決断。手薄になった最終ラインにはJ1柏でセンターバックの主軸を担ったDF高橋を獲得し、J1名古屋からは9季ぶりの古巣復帰となるサイドバックのDF吉田を加えた。
 ただ、GK権田、MF松岡、MF鈴木唯、FWチアゴサンタナの4人はまだ契約を更新していない。大熊GMはいずれも海外クラブなどへの移籍を模索中と明かし、今月中には去就が決まるとの見通しを語った。9日から始まるチーム練習には参加予定という。
 26日からは鹿児島市内で10日間のキャンプを行い、ホームで水戸を迎え撃つ開幕戦に備える。

育成転換もまだ助っ人頼み 問われる指針の実行力
 2度目のJ2降格の屈辱を味わってから2カ月。低迷した原因の一つにクラブの指針の不明確さを挙げた山室晋也社長と大熊清ゼネラルマネジャー(GM)は、2027年までの5カ年のビジョンを会見で示した。
 チームづくりの面では、加入した選手が成長する「強い育成型クラブの再建」を方針に据えた。24年のパリ五輪、26年のワールドカップ(W杯)に代表選手を輩出し、育った選手たちが27年にJ1リーグ制覇を成し遂げる未来予想図を描いた。
 しかし、再建への初年度となる今季の顔触れに、育成型への転換を感じ取ることは難しい。J2では試合に出場できる外国籍選手は4人までだが、6人が在籍。助っ人に頼るチームの骨格は変わらない。
 まだ契約を更新していない昨季の主力4人全員がチームに残ると、所属選手数は35人の大所帯となる。全体の競争力を高めながら若手の成長を促す循環をつくり出せなければ、青写真はかすむ。
 「ボールを動かし続けて優位性を保つ」「攻撃的な守備」など、クラブが志向していく戦い方も設定した。現時点でのチーム戦力はJ1級。問われるのは結果に加え、長期的視点を踏まえた指針の実行力だ。

9季ぶり復帰の吉田 フル稼働誓う
 9季ぶりに清水に復帰した吉田は「エスパルスはJ2にいるクラブではない。必ずJ1に復帰する」と強い決意を口にした。
 2012年から3シーズンにわたり在籍。小野伸二(現J1札幌)ら偉大な先輩たちに囲まれながら成長し、主力としてプレーした。「今度は自分が若手に背中で示せたら」とベテランとしての自覚をにじませる。
 選んだ背番号は以前の所属時に着けた28。愛着ある数字が刻まれた古巣のユニホームに袖を通し「帰ってきたんだな、と感じた」と笑みを浮かべる。故障にも泣かされた昨季はJ1名古屋でリーグ戦15試合の出場にとどまった。「けがをせずに全試合に出場したい」とフル稼働を誓った。

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