虚偽設計書作成で職員に停職4カ月 静岡県、公共工事巡り
静岡県発注の公共工事に絡んで虚偽の設計書を作成し、1216万円を過大に受注業者に支払わせ県に損害を与えたとして、県は27日、港湾整備課の主任の男(32)=虚偽有印公文書作成・同行使、背任の罪で公判中=を停職4カ月の懲戒処分にした。
県によると、主任は下田土木事務所松崎支所に勤務していた2017~18年度、担当する道路のり面工事と道路拡幅工事、測量設計業務委託の計3件で、実際よりも施工面積や使用する鉄筋数を水増しするなどした虚偽の設計書を作成した。事実関係を認めた上で「予算を余らせたくなかった」と話し、自主退職する意向を示しているという。
過払い金は業者の同意を得て全額が返金される見通し。19年12月、県の監査対象となった業務を松崎支所が事前確認したところ設計書に不自然な点があることが判明。20年1月に県警に相談していた。
県は管理監督責任で当時の下田土木事務所長ら計6人についても文書厳重注意処分などとした。