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静岡県職員に懲役2年求刑 静岡地裁公判 公共工事絡む背任

 静岡県発注の公共工事に絡んで虚偽の公文書を作成し、請負代金を増額させるなどして県に損害を与えたとして、虚偽有印公文書作成・同行使と背任の罪に問われた三島市、県職員の被告(32)の公判が12日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれた。検察側が懲役2年を求刑し、結審した。
 検察側は論告で、誠実に職務を遂行する任務に背いたとした上で「規範意識が明らかに低下している」と指摘。「犯行態様は巧妙かつ悪質で動機に酌量の余地はない」と非難した。
 一方、弁護側は予算を全て執行することを至上命令とする雰囲気が職場組織にあったとし「執行猶予付き判決が相当」と主張した。
 起訴状などによると、被告は県下田土木事務所松崎支所に勤務していた2017年度、県発注の公共工事に関し、規模縮小による請負代金の減額をせず、施工面積や使用する鉄筋数を水増しして約550万円を増額した虚偽の公文書を作成。さらに県に工事の受注業者と建設工事変更請負契約を結ばせ、約1030万円の損害を与えたとされる。

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