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テーマ : スポーツしずおか

奇跡ではなく実力「誰が出ても仕事」 松原良香氏/アトランタ五輪でブラジル撃破【サッカーW杯 元代表の視点】

 サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会を戦う日本代表は日本時間2日早朝、1次リーグ最終戦で2010年優勝国のスペインを逆転で破り、2大会連続の決勝トーナメント進出を決めた。1996年アトランタ五輪日本代表の松原良香氏(48)=浜松市出身=は「(初戦の)ドイツ、スペインを相手にともに0-1からの逆転。アトランタの時は全然攻められなかった。もう奇跡ではなく実力だ」と語った。

 前半は相手に圧倒的に球を保持され、自陣にブロックを敷いて耐える時間帯が続いた。前半11分の失点について「後ろからつなぐポジショナルプレーで球を持たれる時間が長すぎた。早い時間で痛かったが、よく1点で抑えた」と振り返った。
 後半開始からMF三笘薫(ブライトン)と堂安律(フライブルク)を投入し、攻撃のリズムをつかんだ。「後半はリスクを冒してでも攻撃の回数を増やしシュートを打った。三笘がドイツ戦よりも高い位置を取れたのが良かった」と評価した。
 決勝点となった後半6分の田中碧(デュッセルドルフ)のゴールは、三笘のゴールラインぎりぎりの折り返しから。「まさに1センチ、1ミリが勝負を分けたシーン。最後まで諦めない気持ちがあのプレーにつながった」。目標としてきたW杯優勝国の2チームを倒し「失敗の歴史を乗り越えて日本らしさが出た」と感慨深く語った。
 日本時間6日未明の決勝トーナメント1回戦は、目標の8強入りを懸けて、前回大会準優勝のクロアチアと対戦する。自身が同国でプレーした経験を基に「前線にタレントがそろい、うまさでいなす面と対人の強さの両面がある」と警戒。首位通過したことで8強入りへの可能性が高まったとし「今の代表は誰が出ても仕事ができる」と総合力の高さを指摘した。

 まつばら・よしか 1974年8月19日、浜松市生まれ。東海大一高(現東海大翔洋高)卒業後、ウルグアイのクラブチームを経て94年にジュビロ磐田入り。96年には清水エスパルスでもプレーした。各年代の日本代表を経験し、96年アトランタ五輪代表としてブラジルを破った。来季からJ3いわてグルージャ盛岡監督に就任。

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