函南町 不適切盛り土告発へ
函南町の仁科喜世志町長は22日の定例記者会見で、同町丹那の山中に造成された不適切な盛り土について、施工業者を町条例違反の疑いで近く県警に告発する意向を明らかにした。
同町丹那地区では広さ1500平方メートル前後の盛り土が4カ所に点在している。地元住民によると、2019年の台風19号で崩れた山中の復旧作業として県東部の業者が現場に入り、大量の土砂を運び込んで盛り土を造成したという。100メートルほどの距離に約30世帯の住宅地が広がる盛り土もあり、住民の不安が高まっている。
町は昨年7月に安全な地形への回復を指示する措置命令を発出したものの、改善は見られないという。仁科町長は「このままでは一向にらちが明かない」と述べ、年内をめどに告発する考えを示した。