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地産地消「サウナ」開業 寸又峡温泉の新名所に 静岡県産ヒノキ使用/川根茶の蒸気で汗

 島田市のエネルギー総合商社「増商」が11月、川根本町千頭の寸又峡温泉街にサウナ施設をオープンした。近隣の観光名所「夢のつり橋」が9月の台風15号被害で通行止めになるなど、地域の観光業に影を落とす中、事業を手がける同社の森大亮さん(26)は「サウナの力で地域を盛り上げていきたい」と力を込める。

サウナを活用した地域振興を目指す森大亮さん(左)=10月下旬、川根本町千頭のサウナ寸又峡
サウナを活用した地域振興を目指す森大亮さん(左)=10月下旬、川根本町千頭のサウナ寸又峡

 施設の名称は「サウナ寸又峡」。サウナ発祥の地・フィンランドで古くから伝わるたる型の「バレルサウナ」を製造し、導入した。大井川流域や天竜産のヒノキを使用し、さわやかな香りを楽しみながら汗を流せるのが特徴だ。熱した石に水をかけて蒸気を発生させる「ロウリュ」には水の代わりに川根茶を使い、地産地消のサウナとしてPRする。
 施設の隣には寸又峡温泉を代表する町営の温泉施設「美女づくりの湯」があり、サウナの後は美肌効果がある寸又峡温泉でゆっくりと入浴を楽しむことができる。新型コロナウイルス禍も背景に、若者を中心に人気のあるサウナと温泉を組み合わせた新名所で観光客を呼び込もうと企画した。同社はバレルサウナを活用した地域振興も見据える。
 ただ、温泉街は紅葉期の誘客の目玉となる夢のつり橋を台風15号で失い、影響が少なくない。寸又峡美女づくりの湯観光事業協同組合によると、11月の宿泊予約は例年の半分程度にとどまり、サウナ開業は地元観光事業者からの期待も大きい。森さんは「寸又峡温泉がバレルサウナを活用した地域活性化のモデル地としても認知されるように頑張っていきたい」と夢を抱く。

 <メモ>サウナ寸又峡は「美女づくりの湯」の利用料を含め、2時間制で1人2500円。定員は6人まで。川根茶のロウリュは1組1000円で体験できる。予約や問い合わせは、施設ホームページ<triptrain.snack.chillnn.com>へ。

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