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テーマ : 選挙しずおか

静岡市長選 難波氏「経済界応援」前面 旧静岡市への広がり不透明、自民と水面下の攻防続く

 元副知事の難波喬司氏(66)が11日、静岡市葵区で開いた来春の同市長選への出馬会見には、市内の経済人6人が出席した。現職田辺信宏氏(61)の支援を決めた自民党静岡市静岡支部に揺さぶりをかける狙いがあるとみられるが、集まったのは清水区に拠点を置く企業の幹部が中心。旧静岡市への支援の広がりは不透明で、支援獲得を巡り双方の水面下の攻防が続いている。

難波喬司氏(右)の静岡市長選出馬表明会見に参加した静岡市の経済人=11日午後、同市葵区
難波喬司氏(右)の静岡市長選出馬表明会見に参加した静岡市の経済人=11日午後、同市葵区

 「(静岡市の)自衛隊派遣要請は遅い」「今の市政では市民の信頼は得られない」。難波氏は会見で、9月の台風15号を巡る同市の災害対応について語気を強めて批判した。一方、田辺市政を長年支えてきた自民市議団には矛先を向けず「全ての政党、会派から支援をいただきたい」と秋波を送った。
 会見に出席したのは物流会社など6企業・団体の6人。出席者の1人は会見後の取材に「経済界は(旧静岡市も含めて)難波さんでまとまりつつある」と述べたが、10月に難波氏支持を表明した静岡商工会議所前会頭の酒井公夫静岡鉄道会長は姿を見せなかった。陣営の関係者は「あの発言は勇み足だった」と認める。
 難波氏側は経済界から支援の厚みを増し、自民勢力の切り崩しを狙う。ただ、後援会組織は「まったく白紙の状態」(難波氏)で立ち上げはこれから。自民静岡支部の幹部は「経済界が頭数をそろえただけでは選挙は戦えない」と反発し、すでに複数の企業・団体から田辺氏支持を取り付けていると説明する。
 一方、自民静岡市清水支部は、普段は選挙の支援を受ける経済界と政党の間で板挟みの状態になっている。今月7日に所属市議6人が集まり、対応を協議した。ある市議は「台風15号の対応で現職に対する風当たりは強い」と漏らした。
 田辺氏はこれまでの記者会見などで出馬意欲をにじませるものの、態度を明確にしていない。12月2日に予定される市議会11月定例会の総括質問で表明するとみられる。
 4日に出馬会見した自民党県議の山田誠氏(60)は、難波氏の出馬表明を受け「選挙戦になることが決まり、戦う気持ちがさらに高まった」と述べた。

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