⚽清水エスパルスJ2降格決定 J1から静岡県内クラブ姿消す 最終節、札幌に2度勝ち越しも及ばず3―4
サッカーJリーグ1部(J1)は5日、札幌市の札幌ドームなどで今季リーグ最終節を行った。2部(J2)自動降格圏の17位清水エスパルスはコンサドーレ札幌に3-4で敗れ、2015年以来、2度目となるJ2降格が決まった。10月29日にはジュビロ磐田が最終節を残して最下位が確定し降格が決定した。来季は初めて、J1から県内クラブが姿を消すことになる。
J1残留には勝利が必須だった清水は、後半に2度勝ち越したものの、終盤の連続失点で力尽きた。クラブ創設30周年の節目となった今季はタイトル獲得を目標に臨んだが、序盤から低迷。監督交代や夏場の戦力補強も実らなかった。
清水は1993年のJリーグ開幕時から加わる10クラブ「オリジナル10」の一つ。96年にカップ戦で初タイトルを獲得し、99年にはJ1リーグ第2ステージを制覇。チャンピオンシップでは磐田と頂上決戦を繰り広げた。
2000年代には、クラブOBとして初めて監督に就任した長谷川健太氏(現名古屋グランパス監督)の下で再び優勝争いに食い込むチームに定着。しかし、長谷川氏の監督退任と主力選手の大量流出によって11年以降は低迷期に入り、15年には初のJ2降格を経験していた。
ジュビロ磐田は1993年ジャパンフットボールリーグ(JFL)で2位となり、94年からJリーグに参入した。年間優勝は97、99、2002年の3度。リーグカップ戦優勝は1998、2010年の2度。天皇杯優勝は03年度。1999年アジアクラブ選手権、アジアスーパーカップも制して黄金期を築いたが、2014、15、20、21年はJ2に甘んじた。
清水エスパルスの沿革
1991年2月、日本リーグ時代の母体を持たない唯一のクラブとしてJリーグから加盟を承認された。96年ナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)で初タイトル獲得。99年はJ1リーグ第2ステージを制覇した。2000年にアジアカップウィナーズカップ優勝。01年度は天皇杯全日本選手権を制した。「S-PULSE」のSは静岡、清水、サッカーの頭文字をとった。PULSEは英語で「心臓の鼓動」。サッカーを愛する県民、市民の胸の高鳴りとチームスピリットを表す。ホームタウンは静岡市。
「1年で復帰信じる」 静岡市長
清水エスパルスの2度目のJ2降格決定を受け、静岡市の田辺信宏市長は5日、「J2降格は非常に残念で悔しい。選手たちは最後の最後まで諦めずに戦い抜く姿勢をみせてくれた。この悔しさを胸に、必ず1年でJ1復帰を果たしてくれると信じている。静岡市は市民の皆さんと共にこれからも清水エスパルスを全力で応援し続ける」とのコメントを出した。