懐古堂ムラカミ屋をリノベーション、ウイスキー蒸留所に 三島のプロジェクト、キックオフ!
三島市大社町の国登録有形文化財「懐古堂ムラカミ屋」をリノベーションし、ウイスキーの蒸留所を立ち上げるプロジェクトのキックオフイベントが13日夜、市内で開かれた。対面では三島限定でウイスキーを販売するものの、購入権を市外、県外にも売り出すことで交流、関係人口の拡大につなげる。
バーボンウイスキーの製造販売を手がける「Whiskey&Co.」(東京)が企画し、内閣府の関係人口創出・拡大に向けたモデル事業にも採択された。三島で製造するウイスキーは市民、市内限定で対面販売するほか、優先購入権として発行されるトークンを取得すれば市外からも買うことが可能。ウイスキーをきっかけに三島との関係人口を増やしてネットワークを形成し、いずれは「電子市民制度」の導入につなげたいという。
関東大震災直後に建てられた旧洋品店のムラカミ屋を改装して蒸留所を設けるほか、市内各地に樽(たる)の保管場所を構えることで「ウイスキーが眠る街」として発信する予定。10月下旬から改装工事に入り、来年4月の完成を経てウイスキーの製造に入る。キックオフイベントでは現地の視察会やトークイベントが行われた。大森章平社長は「まずは三島に関心を持つ人を増やし、徐々に関係を深めていく。ウイスキーでそのきっかけを作りたい」と語った。