鎌倉の特別展から阿弥陀三尊像戻る 函南・仏の里美術館
鎌倉時代の合戦で敗れ、命を落とした北条宗時を弔う阿弥陀(あみだ)三尊像がこのほど、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に合わせて特別展を開催していた鎌倉国宝館(神奈川県)から所蔵元の仏の里美術館(函南町)に帰館した。

同美術館によると、北条義時の兄宗時は石橋山の戦いで敗走し、同町桑原で討たれたとされる。父の時政は宗時の魂を弔うため、極楽浄土へ導く阿弥陀三尊像を造ったという。大仏師の実慶が手がけ、現在は国の重要文化財として仏の里美術館で常設展示されている。
特別展ではドラマに登場する義時や源頼朝、頼家の時代や人物にゆかりの作品を集め、阿弥陀三尊像も7月2日~8月21日の期間中は鎌倉国宝館に貸し出されていた。役目を終えて帰館した三尊像は仏像展示室に収納され、以前と同様に常設展示されている。