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静岡人インタビュー「この人」 梅干し作りを通じ「伊太の梅」のPRに取り組む 大石富佐子さん(島田市)

 梅の産地として知られる島田市伊太地区で、夫の昭さんと「島田八房」を中心とした梅の栽培、加工品製造を行う。2017年に「梅工房おおいし」を立ち上げ、梅干しに加えてジャム、シロップなど加工品の種類を増やしながら「伊太の梅」のPRに力を入れる。岐阜県出身。71歳。

大石富佐子さん
大石富佐子さん

 -梅を栽培するきっかけは。
 「もともと梅干しが大好きで、結婚を機に移り住んだ島田でも買い求めた梅を自宅で漬けたり、和歌山県の農家に出向いて漬け方を学んだりしていた。知人にいただいた島田八房のおいしさに驚き、伝統的な品種であることを知った。夫の定年退職に合わせ、約10年前から本格的に栽培を開始した」
 -島田八房の特徴は。
 「柔らかくて種は小さく、ふっくら肉厚でフルーティーに仕上がる。収穫後熟すのが早く、東京市場への出荷に向かないことから栽培は減少傾向にあるというが、加工にはうってつけの品種」
 -栽培や工房立ち上げ以降の経過は。
 「最初は小規模だったが、茶畑だった場所を開墾するなど栽培面積を徐々に増やし、今後の収穫予定を含めると8千平方メートルほどになる。19年の全国梅干コンクールで入賞し、手応えも得ることができた。塩分濃度やシソの入れ方など、日々改良を重ねている」
 -今後の目標は。
 「しっかり事業を軌道に乗せることで島田八房の知名度を上げ、この地ならではの品種と『伊太の梅』のブランドを守っていきたい。新商品として梅のジュレ漬けなどの冷たいデザート類を開発中。昨年からオンライン販売も開始したので、全国の皆さんに商品を届けたい」

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