アカウミガメふ化 浜松のNPO、今夏初確認
遠州灘海岸の保全活動に取り組む浜松市南区のNPO法人「サンクチュアリエヌピーオー」は3日、保護しているアカウミガメの卵のふ化を今夏初めて確認した。同日、海岸に設置している保護柵近くの波打ち際で、保護調査員らが海に向けて子ガメを放流した。
磐田市福田の海岸に5月28日に産み落とされた119個のうち、39匹がふ化した。平均で体長約7センチ、体重約15グラム。同NPOの馬塚晴之事業部長(75)によると、ふ化は例年よりやや早いという。
3日午後、放流された子ガメは懸命に砂浜をはって進み、波の中へ入っていった。太平洋を横断し、親ガメとして戻ってくるのは約20年後とみられる。
絶滅が危ぶまれるアカウミガメの産卵状況を調査し、卵を保護する同NPOは5月17日から8月2日までに、掛川市から浜松市に至る遠州灘海岸で140回の産卵と、卵1万6922個を確認した。恒例の放流会は8月13日以降に予定している。ふ化は10月上旬ごろまで続く見通し。