中小のサイバー対策支援 静岡県警など産官学ネットワーク設立
静岡県警と県内の中小企業に関わる産官学の７機関・団体が１日、県中小企業サイバーセキュリティ支援ネットワーク（略称ＣＳ３）を設立した。サプライチェーン（供給網）に組み込まれ、サイバー攻撃への対策が弱いと標的になりやすい中小企業のセキュリティー強化を支援する。
県警は２０１６年、県商工会議所連合会など４団体と企業の情報保護などを目的に連絡会を設置した。一方で近年はサイバー攻撃の手口が巧妙化。県内企業や団体でも２１年４月から２２年７月までに、データを暗号化し、復元の対価として金銭を要求する不正プログラム「ランサムウエア」の被害が５件覚知された。ＣＳ３は連絡会の構成機関に加えてＮＰＯ法人ふじのくに情報ネットワーク機構などが新たに参加し、中小企業と情報交換しながら対策を推進する。
事務局の県警サイバー犯罪対策課から脅威の情勢や対策などの情報を発信したり、啓発活動を行ったりする。サイバー事案発生時の相談対応や対処方法の助言にも取り組む。
県警本部で開かれた設立総会で、山本和毅県警本部長は「相互の連携を強化し、中小企業へのサイバー攻撃の脅威軽減や迅速な被害回復を支援するなど、地域のサイバーセキュリティー向上に尽力してほしい」と述べた。
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