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テーマ : 富士市

静岡人インタビュー「この人」 山田武司さん 出演者が70歳以上の高齢者演劇を開催

 静岡県東部の70歳以上の高齢者でつくる演劇集団「まだ2(まだまだ)チャレンジャー」の座長を務める。2018年に解散した「チャレンジャー」で一緒に活動した元団員たちに声を掛けて再結集した。6月中旬に富士市の富士川ふれあいホールで初公演を成功させた。78歳。

山田武司さん
山田武司さん

 -演劇を始めたきっかけは。
 「64歳まで演劇とは無縁だった。08年にチャレンジャーの結成を知人から聞き、新しいことに挑戦してみようと参加した。昔から人とお話することが好きで、舞台の上から観客を楽しませたいと思った」
 -なぜ再結集したのか。
 「10周年の節目にチャレンジャーを解散することを座長から告げられ、突然のことで心残りがあった。朗読劇など個別で活動していた元団員数人と話すうちに演劇熱が高まり、もうひと花咲かせようと思いが一致した。コロナ禍で公演予定が立たず稽古に熱が入らなかったが、思い切ってことし6月に会場を押さえ、気持ちを引き締めた」
 -久しぶりの稽古の様子は。
 「記憶力の衰えがつらかった。それでも、2時間分の台本も100回練習すれば覚えられると信じて、時間をかけて自分の記憶力と向き合った。60歳も年下の小学生役を演じるために孫世代を観察する団員たちの熱意を見て、80代の女性役を任された自分が負けられないと毎回必死だった」
 -公演を終えた心境は。
 「せりふを忘れることなく無事終えられてほっとしている。私の動きで観客が笑ってくれてうれしい。今後は大々的でなくても、皆で演劇を続けたい。毎回の稽古で一緒に汗を流した仲間から生きる活力をもらった。公演後に勢いで猫を飼い始め、新たな生きがいもできた」

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