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テーマ : 熱海市

路線価0.7%下落 静岡県内、コロナ禍回復遅れ目立つ

 国税庁は1日、相続税や贈与税の算定基準となる2022年分の路線価(1月1日時点)を公表した。静岡県内約9千地点の標準宅地の対前年変動率は0・7%のマイナスで、14年連続で下落した。全国ワーストの変動率だった前年(マイナス1・6%)に比べて下げ幅は縮小したが、都道府県別で新潟、奈良、鳥取と並んで34位タイで、新型コロナウイルス禍の打撃からの回復遅れが目立つ。

県内主要都市の最高路線価の推移
県内主要都市の最高路線価の推移
路線価の対前年変動率(全国平均)の推移
路線価の対前年変動率(全国平均)の推移
県内主要都市の最高路線価の推移
路線価の対前年変動率(全国平均)の推移

 県内の最高路線価は43年連続で静岡市葵区の紺屋町名店街呉服町通り。1・7%下落の1平方メートル当たり114万円だった。2位は浜松市中区の浜松駅前通りで、1・0%上昇の97万円。
 県内13の税務署別最高路線価で、上昇したのは5地点。熱海市田原本町の平和通りは5・9%の上昇率となった。一方で4地点は下落が続き、沼津市大手町1丁目の市道3654号線通りは3・7%下落と落ち込んだ。県東部の最高路線価は確認できる1989年以降、沼津市が続いていたが、熱海市に入れ替わった。藤枝市前島1丁目の藤枝駅吉永線通りなど4地点は横ばい。
 不動産鑑定士の木村満義アセットプレイザル静岡社長は「観光地として人気で首都圏への通勤も便利な熱海や三島は底堅い。住環境が整うエリアもいち早くコロナ禍から回復した」と指摘。下落や横ばいの地点はインパクトのある都市開発がないことが要因と分析する。
 都道府県別では20都道府県が上昇した。トップは北海道の4・0%。下落したのは27県で山形、群馬、福井、和歌山を除く各県は下げ幅が縮小した。路線価全国1位は、37年連続で東京都中央区銀座5丁目の銀座中央通りの4224万円。

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