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スズキ 印市場拡販強化 新工場の能力増強方針 株主総会

 スズキは29日、浜松市内で開いた株主総会で、主力のインド市場の販売拡大や経営基盤強化に注力する姿勢を改めて示した。同国北部ハリヤナ州に建設する四輪新工場の年間生産能力は、当初の25万台規模から将来的に100万台規模までの拡張を想定。需要が伸びるスポーツタイプ多目的車(SUV)も商品力を強化する。中長期的な市場拡大への対応と同時に、鈴木俊宏社長は「社会で求められる電動化を率先して推進する」と強調した。
 インド市場で乗用車シェア50%以上の確保を掲げるスズキ。2025年をめどに西部グジャラート州のEV生産工場の能力増強や、ハリヤナ州カルコダで稼働を目指す新工場建設に大型投資する。現在の国内の生産能力は225万台。
 トヨタ自動車との協業による相互供給をはじめ、SUVは複数の新モデルを投入する計画。現地子会社マルチ・スズキ副会長を務める鮎川堅一副社長は「需要は今のところ堅調。5月末で30万台近い受注残に一台でも多く対応する」と説明した。
 電気自動車(EV)は公表済みの25年までのインドと日本国内に加え、新たに欧州市場での投入方針も明らかにした。鈴木社長は「他社に先行されたが、しっかりと学んで車をつくる。各国や地域の充電インフラ整備状況を含めタイミングを見極める」と述べた。二輪もEVスクーター投入を計画する。
 昨年の株主総会で代表取締役会長を退任した鈴木修相談役は、株主として出席した。
 所要時間は97分(昨年78分)で、出席株主は130人(同116人)。半導体不足やロシアのウクライナ侵攻に伴う生産影響など6人が質問した。

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