匿名寄付５０万円に感謝 掛川の障害者就労施設「風の家」
掛川市緑ケ丘の障害者就労支援施設「風の家」に２８日、匿名で現金５０万円が届いた。施設を運営するＮＰＯ法人は２９日までに、掛川署に相談した上で寄付金として受け取ることを決めた。「何度もくじけそうになったが、活動を続けてきて良かった」と深い感謝を示している。
現金が入った封筒は２８日早朝、施設の郵便受けにあった。添えられたメモ用紙には「何かと値上げで大変かと思います」と、施設運営をねぎらうメッセージが書かれていた。
施設は障害者の居場所づくりを目的に、市民有志が２０１７年６月に開設した。部品組み立ての内職を行う作業室と、日替わり定食やカレーなどを上限５００円で提供する食堂を備えている。野菜など食材の一部や設備は市民と団体から広く善意を募り、ワンコイン定食を維持してきた。
突然の高額寄付に、久田恵美子理事長（７１）は「施設の活動を見守ってくれている人の寄付だろう。何とか感謝を伝えたい」と切望する。佐藤春美施設長（６０）は「物価高に音を上げていたが、励まされた気持ち。頑張れるところまで頑張る」と話した。
浄財の５０万円は、匿名の寄付者に使い道が伝わりやすいよう施設改修に充てる。作業室から直接、屋外に出る避難通路を整備して利用者の安全性と利便性の向上を図る。
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