検討委、年内にも候補地選出 静岡市のサッカースタジアム構想
静岡市内に新しいサッカースタジアムを整備する構想に関し、有識者や公募市民でつくる「サッカースタジアムを活(い)かしたまちづくり検討委員会」(会長・木宮敬信常葉大教授)が21日、市内で初会合を開いた。複数候補地の比較検討や市民アンケートの結果など踏まえ、年内をめどに最有力候補地を選出する。

検討委は市が設置した付属機関で、大学教授やサッカー関係者、J1清水エスパルスのサポーターなど14人で構成する。初会合では市がIAIスタジアム日本平(清水区)の現状と課題を説明。築30年と老朽化が進み、屋根のカバー率がJリーグ基準に満たないことなどを挙げた。
スタジアム整備の在り方を巡り、委員からは「中心街に近く、公共交通のアクセスが確保されていることが必要」「商店街に人が流れる仕組みを」との意見が出た。既に候補地に浮上しているJR清水駅東口のエネオス遊休地を「使用するのが大前提という気がする」との声も上がった。
検討委は年内に計5回を予定し、新スタジアム整備の主体や手法などの検討は来年度以降になる見通し。川勝平太知事が4月の定例記者会見で、検討委への県のオブザーバー参加を希望していたことに関し、市は初会合後の取材に「現時点で県の事務方から要請はない。時機を見て打診したい」と答えた。