袴田さん姉「残念」 大崎事件、再審認めず
無実を訴えながら殺人と死体遺棄の罪で服役した女性(95)の第4次再審請求審で、鹿児島地裁が22日、女性の再審請求を棄却する決定を出したことについて、女性を励ましてきた元プロボクサー袴田巌さん(86)の姉ひで子さん(89)=浜松市中区=は「気の毒に。生きている限り頑張ってもらうしかない」と受け止めた。
女性には過去3度、再審開始の判断が示されたが、その都度検察側の不服申し立てによって取り消され、異例の経過をたどってきた。ひで子さんは自宅のテレビに請求棄却の速報が流れると、「残念。どういう理由で棄却したのかを知りたい」と話した。
女性の支援集会に駆け付けたり、入院先の病院を訪ねて見舞ったりして交流してきた。今月15日の女性の誕生日には、オンラインで画面越しにエールを送った。袴田さんの差し戻し審は今夏に東京高裁で証人尋問を控え、ヤマ場を迎える。ひで子さん「人ごとではない。裁判というのは(結論が)出るまでは分からない」と繰り返した。