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廃校舎拠点に観光振興 アイワコネクト(島田市)深沢一浩社長【キーパーソン】

 廃校になった島田市立湯日小の校舎を活用したグランピング施設「グランピング&ポート結(ゆい)」を開業した。大井川流域の観光拠点として目指す役割や今後の展望を聞いた。

深沢一浩社長
深沢一浩社長

 -施設のコンセプトは。
 「自身が小学生の時に卒業記念で学校に泊まり、ワクワクした経験が発想の源。交通の利便性も生かし、『非日常』をテーマにファミリーが思い切り遊ぶことができる場所をつくった。校舎をはじめプールや体育館など学校らしさを残し、お茶の入れ方教室などのアクティビティーも用意した。年間来場1万人を目標に地域や人、世代を結ぶ港のような場所を目指す」
 -グランピング事業に参入する意義は。
 「少子高齢化が進む中で学校跡地の活用は全国的な課題であり、地域の困り事の解決も重要な使命。施設には地域開放スペースも設けた。農産物の収穫体験など、地元住民と一緒に人を呼び込む仕組みをつくりたい。施設運営を自社で行うことで現場を知り、多様化する郊外の土地や不動産活用のヒントも得られる」
 -中部地域の観光振興をどう考えるか。
 「空港があり、大井川鉄道など全国に誇る資源がありながら認知されていない。拠点をつくることで最初の1泊、最後の1泊をしてもらい『また来たい』と思わせたい。島田に限らず牧之原のレジャー、焼津の海の幸などと結びつけた誘客を図る。行政も垣根を越え、中部エリア全体で観光振興に取り組む必要がある」

 ふかさわ・かずひろ 2006年、アイワ不動産に入社。清水支店長、賃貸事業部長などを経て16年から副社長。21年9月から現職。55歳。

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