CM、番組「伝え方」探究 静岡高で佐藤雅彦さん講演
静岡高はこのほど、東京芸術大名誉教授のクリエーティブディレクター佐藤雅彦さん(68)=沼津市出身=による生徒対象の講演会を葵区の市民文化会館で開いた。佐藤さんは作詞を手掛けたヒット曲「だんご3兄弟」のほか、数々のCMやテレビ番組の制作について語り、商品の魅力や数学上の理論を伝える方法を探究してきた自身の歩みを紹介した。
NHKの教育番組「ピタゴラスイッチ」を監修する佐藤さんは、子どもたちに数理やプログラミング的思考を理解してもらうため、認知科学に基づく工夫を凝らして番組を制作していることを紹介した。既存の表現方法にとらわれず、新たな伝え方を開発してきた過程を振り返り、「世の中はすてきな面白さにあふれていることを子どもたちに伝えたいと思って続けてきた」と語った。
講演会は、高校で本格化する探究学習の一環として同校が企画し、全校生徒約千人が聴講した。佐藤さんは生徒に「自分が追究したいことを見つけるために、多くの実験や体験をして失敗を重ねてほしい」と呼び掛けた。