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テーマ : 沼津市

女子野球 普及、発展に力/静清高女子硬式野球部監督・岩見香枝氏【本音インタビュー】

 男女共学化に合わせて4月に発足した女子硬式野球部を率い、今夏の全国選手権大会に初出場する。野球がしたいと集まった1年生15人に対する指導法や、競技普及への思いなどを聞いた。

岩見香枝氏
岩見香枝氏

 -創部から2カ月半が経過した現状は。
 「伸びしろが大きく成長を感じるが、まだ勝負に行けるようなチームには仕上がっていない。選手に伝わりやすいニュアンスを試行錯誤して考えるのが個人的には楽しい。平日の練習時間は午後3時半から9時ごろまで、朝練も午前6時20分から7時40分まで行っている。選手の熱意は徐々に上がってきているし、どこのチームよりも練習をしていると思うので、これだけやっているのだから勝ちたいよねと話している」
 -指導で意識することは。
 「オンとオフの切り替えを大切にしている。私自身、監督としてグラウンドに入れば口調も目つきも厳しくなる。ただ、学校や寮では生徒と先生という関係でリラックスできるよう意識している。部長やコーチとも役割分担し、バランスを取っている。それから、できなかったことができるようになった時の達成感を伝えたい。努力が実る時に感じる本当の楽しさというものを味わってほしい」
 -全国選手権大会への心構えは。
 「一つの目標ではあるが、あくまでも2年後にこのチームを完成させたいと思っている。今年の選手権は創部からこれまでやってきた成果を披露する場。相手は3年生なので力の差が出るのは分かっている。まともに勝負するのではなく、どう相手の心理を揺さぶり、崩していこうか考える。失うものは何もないので、当たって砕けろでぶつかっていきたい」
 -女子選手の受け皿として思うことは。
 「競技の普及と発展に貢献することを常に考えている。底上げが大切なので、初心者も受け入れる。競技人口が増えているのは確かなので、子どもたちにはどんな形でも長く野球に携わってほしい。そのためには私たち大人が努力することが必要。将来的に部員が増えれば野球教室などの活動も展開していきたい。私自身、育ててもらった野球にどんな形で恩返しができるか考えた時に、野球に携わる仕事に就きたいと思った。それが監督としての今につながっている。野球を通した人間形成を大切にし、今後も励んでいきたい」

 いわみ・かえ 沼津市出身。埼玉栄高、日体大を経て女子プロ野球の埼玉アストライアなどでプレーした。現在は静清高の保健体育教諭で、西武ライオンズ・レディースにも所属している。29歳。

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