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「ノラネコぐんだん」藤枝で原画展 絵本の世界 にぎやかに

 8匹の野良猫が持ち前の好奇心と行動力でドタバタ劇を繰り広げる工藤ノリコさんの絵本シリーズ「ノラネコぐんだん」。2012年の第1作発刊以降、累計250万部を超える人気シリーズの原画展が7月31日まで、藤枝市郷土博物館・文学館で開かれている。

「ノラネコぐんだん」シリーズの原画展で、見どころを語る森綾子さん(左)=藤枝市郷土博物館・文学館
「ノラネコぐんだん」シリーズの原画展で、見どころを語る森綾子さん(左)=藤枝市郷土博物館・文学館

 同シリーズは毎回、育児雑誌「kodomoe(コドモエ)」(白泉社)の付録絵本として発表後、書籍化されてきた。編集長で、絵本の編集を担当した森綾子さんは人気の理由について「子どもたちも軍団の“一員”になった気分で、物語の世界に入っていける」と語った。
 野良猫たちは当初、工藤さんの別作品の脇役だった。絵本化を提案した森さんは「すでにキャラクターが出来上がっていて、面白くなる確信があった」と振り返る。
 主人公になった野良猫たちは本領を発揮。店に潜入してパンやおすしを作ったり、汽車や飛行機に乗ってみたり-。「後先考えずにやりたい放題。悪さばかりするのに、どこか憎めない」
 終盤は、決まって「ドッカーン」と現場が爆発。8匹がそろって反省し、器用に後片付けするシーンが描かれる。定番となった展開が、子どもたちの心をつかんできたという。
 展覧会には原画やイラスト、スケッチなど約250点を展示している。店内の様子やおいしそうな食べ物が細やかに描かれ、森さんは「情報量が多い絵だけに、文字がなくてもストーリーが分かる」とし、「工藤さんは『日常にはつらいこと、ままならないこともあるが、絵本の中でひととき、別世界を楽しんでもらいたい』と話している。その思いがあふれた、にぎやかな展示になっている」と見どころを語った。原画展は大人600円、中学生以下無料。問い合わせは同館<電054(645)1100>へ。

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