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静岡人インタビュー「この人」 関根仁さん(藤枝市)焼津でツナのおいしさを追求する

 焼津市に2020年4月、ツナ製造兼販売所「TUNALABO(ツナラボ)」をオープンした。素材を厳選し、高価格帯にブランディングした商品「おつな」が贈答用などで人気を集める。都内の小料理屋元店主。かつお節を使っただし専門店の構想など、漁業のまちの特色を生かした地域振興策を思い描く。福島県玉川村出身。45歳。

関根仁さん
関根仁さん

 ―「おつな」の特徴は。
 「県内で水揚げされたビンチョウマグロのうち身質が良いものを使用している。駿河湾の海洋深層水のスープで煮ることで全体的に優しい味付けにしている。味の種類は『ポルチーニ』『えごまみそ』『島とうがらし』など13種。香料や化学調味料を使わず、素材の味を引き出すことを心掛けている」
 ―ツナラボを構えた経緯は。
 「ツナに可能性を感じ、17年に小料理屋からツナ専門店に業種変更した。最初の店は都内に構えたが、さらなる品質向上を模索する中で、水産加工の長い歴史があり、ツナ缶発祥の地でもある焼津にたどり着いた。静岡空港からのインバウンドや、三大大都市圏に近い立地の良さも魅力に感じている」
 ―大切にしていることは。
 「来店したお客さんには全13種類を試食してもらっている。納得して買ってもらいたいし、常にお客さんと意見交換することで商品開発にもつながる。楽しめる場所として認知してもらい、焼津を訪れるきっかけになればうれしい」
 ―今後の展望は。
 「新しい味の研究は常に行っているし、海外にも販路を広げたい。焼津でしかつくれないものにこだわり、『壊されないブランド』をつくっていく。ツナには世界と“つな”がる無限の可能性がある」

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