記者コラム「清流」 名木の再生
2012年に自然倒木した千葉山智満寺(島田市千葉)の国指定天然記念物「十本杉」の1本「頼朝杉」を活用して、源頼朝公の御尊像を制作するプロジェクトが京都市で進行している。頼朝公が挙兵に当たり智満寺を訪ね、源氏の再興を祈念して手植えしたと伝えられる。樹齢800年以上、高さは約30メートル、幹回りは9メートルもあったという。
1月に京都市内で行われたのみ入れ式をオンラインで取材した。取材を機に頼朝公が生きた時代をおさらいするつもりで放送中の大河ドラマを欠かさず見るようになった。
下絵の頼朝公は画面越しでも十分にりりしかった。御尊像は8月に完成予定で源氏ゆかりの鶴岡八幡宮に奉納される。秋には鎌倉を訪ね、仏師の技術でよみがえった頼朝公をこの目で確かめてみたい。