田植えへ準備着々 清沢の棚田で苗作り 静岡学園中・高生が体験
静岡学園中・高の生徒が23日、静岡市葵区相俣の「清沢の棚田」で稲の苗作りを体験した。棚田保全に取り組む市民グループ「清沢塾」(小長谷建夫塾長)の指導で6月の田植えに向けて準備を進めた。
農業への理解を深めると同時に、自然との共生や食の大切さを感じてもらうことが狙い。生徒らは年間を通じて、苗作りから収穫までの全工程に携わるという。
生徒計28人は苗代の草取りをした後、畑苗代の上や育苗箱に4品種の種をまいた。中学3年の秋田芽咲さん(14)は「種と米粒が同じくらいの大きさで驚いた。いつもは自然が少ない場所で過ごしているので貴重な体験だった」と話した。
江戸時代に整備された清沢の棚田は一時、荒廃農地だった。2000年、市民らが同塾を結成して復田。現在は無農薬、無化学肥料の「自然農」を実践しながら、子どもたちに自然体験を通じた教育の場を提供している。