故高梨氏妻寄贈 日本画を展示 三島
三島市などで活躍した日本画家の高梨勝瀞(しょうせい)氏(1904~1987年)が描いた作品「寂」、「秋」の2点が市に寄贈され、市民生涯学習センター3階に展示されている。

高梨氏は田方郡田中村(現伊豆の国市)に生まれ、京都絵画専門学校(現京都芸術大)を卒業後に台湾で活動した。終戦で帰国した後は現在の三島北高で美術教員となり、同校の校章のデザインを手掛けた。1965年に県芸術祭賞を受賞し、長く三島市美術展の審査員も務めた。
高梨氏の妻美恵子さんが自宅を整理する中で、市民に楽しんでもらいたいと作品を寄贈した。「寂」はビワの実に乗ったカエルを描き、「秋」は花器に生けたエノコログサとクモをモチーフに静けさと秋の深まりを表現した。同センターでは、開館当初の1997年から高梨氏の作品「風景」「春」も飾られている。