サッカー場計画前向き エネオス、静岡市長に意向 清水区遊休地
静岡市内に新たなサッカースタジアムを建設する構想を巡り、石油元売りのENEOS(エネオス)がJR清水駅近くに所有する遊休地への整備計画に前向きな姿勢を示していることが30日、関係者への取材で分かった。エネオスの大田勝幸社長が同日、市役所静岡庁舎で田辺信宏市長と面会し、意向を伝えた。
清水区袖師地区にある同社清水油槽所の遊休地は交通アクセスが良く、地元住民などからスタジアム建設地として期待する声が上がっている。市は2022年度中にスタジアムの候補地を決める方針で、6月にも官民でつくる検討委員会を立ち上げて選定作業を本格化させる。
市とエネオスは昨年7月に次世代型エネルギー推進と地域づくりに関する基本合意書を締結していて、関係者によると、この日の面会では清水港エリアの脱炭素化や水素エネルギーの利活用を巡ってさらなる連携を確認する中、スタジアム整備についても意見を交わしたという。
サッカーJ1清水エスパルス本拠地のIAIスタジアム日本平(同市清水区)は観客席の屋根のカバー率がJリーグ基準を満たさず、交通アクセスが悪いとして、新たなスタジアムの建設を求める声が高まっている。田辺市長は今月15日の定例記者会見で「エネオスの遊休地は清水駅に近く、広さもあることから十分な候補地になり得る」との認識を示していた。スタジアム整備を巡り、川勝平太知事も費用負担を含めて協力を検討する考えを示している。