メガソーラー建設事業 条例改正案を否決 函南町臨時議会
函南町軽井沢の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設事業で、反対する町民グループが直接請求した施設の設置を規制する町条例の一部改正について、町議会臨時会は7日、同条例の改正案を否決して閉会した。
町長の同意なしに施設の設置を禁止する同条例が施行された2019年10月、業者は既に県への開発許可申請を済ませていた。このため、町は当初計画を含む事業全体への条例適用を見送り、昨年8月に業者が変更した計画のみ条例に基づく「不同意」を通知した。一方、同グループは条例改定により事業の起点を「申請手続き」から「工事の着手」に変え、現在も着工していない同事業への全面適用を求めた。
臨時会では条例改定を特定事業の阻止を目的にした「狙い撃ち」との指摘が上がり、「係争になれば業者に異議申し立てをするきっかけを与えてしまう」「条例が不適切との司法判断が出た場合、条例で事業を断念させる道がなくなる」などの反対意見が相次いで否決された。
閉会後、代表請求者の一人は「残念な結果。変更計画への適用で事業が止まるのかは疑問だ」と述べた。