今村翔吾さん「直木賞」快挙 伊豆文学賞受賞、静岡県内称賛の声

 直木賞に今村翔吾さん(37)の「塞王の楯」が選ばれた19日、今村さんと縁がある県内関係者から受賞をたたえる声が上がった。
 今村さんは2016年、県などでつくる伊豆文学フェスティバル実行委員会が主催する第19回伊豆文学賞で最優秀賞に輝いた。実行委事務局によると、本県に旅行で訪れた際に同賞を知り、2年続けて応募し、栄冠をつかんだという。
 実行委事務局次長の室伏学県文化政策課長(56)は「伊豆文学賞は今村さんにとって、小説家を志すスタートとなった賞。直木賞受賞は、これまで伊豆文学賞に応募した多くの人の励みになる」と語った。
 今村さんのデビュー作「火喰鳥(ひくいどり) 羽州ぼろ鳶(とび)組」(17年)の表紙を描いた日本画家北村さゆりさん(61)=藤枝市出身=は「熱い人間模様を描き、登場人物の裏側までつくり込む彼のスタイルが認められた。『良かったね』と言ってあげたい」と喜んだ。
 江戸時代の火消(ひけし)を描いた「羽州ぼろ鳶組」シリーズは現在までに12冊刊行されている。北村さんは静岡市出身の装丁家芦沢泰偉さん(73)と組み、全ての表紙を手掛けた。藤枝市郷土博物館・文学館で開催中の個展に原画が展示されている。北村さんは「昇り竜のような才能ある若者と“ガチ”で仕事をする機会をいただいた。幸せ者だと思う」と感慨を込めた。
 (文化生活部・橋爪充、熱海支局・豊竹喬)

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