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行政文書の黒塗り部分を開示 百条委で追及へ 熱海土石流盛り土

 熱海市は4日、同市伊豆山の大規模土石流を巡り、起点となった盛り土に関する行政文書の黒塗り部分を、市議会の調査特別委員会(百条委員会)に開示した。閲覧は市議のみ可能。百条委は3月以降に参考人招致や証人尋問を予定していて、盛り土の造成業者や土地所有者、市や県の責任の所在を追及する。

黒塗り部分が開示された行政文書と従来の文書を照らし合わせて確認する市議=4日午後、熱海市役所
黒塗り部分が開示された行政文書と従来の文書を照らし合わせて確認する市議=4日午後、熱海市役所

 市情報公開条例の規定により、昨年10月に公開された約千枚の行政文書では伏せられていた個人名などが全て開示された。市は土石流の原因と責任を調査するという百条委の趣旨を踏まえ、開示文書の閲覧は議会事務局内で予約制との条件を付けた。複写や持ち出しは禁止とした。
 閲覧した橋本一実市議は「推測と一致した名前もあれば、知らない名前も出てきた。土地の現旧所有者とのやりとりや決裁した行政職員なども分かった」と話した。
 百条委は、県が公開している行政文書のうち、11種類の文書の黒塗り部分についても開示を求めている。県法務文書課の担当者は開示の可否について「熱海市と調整中」と話した。市と県の行政文書を巡り、市議会は昨年12月、参考人招致などの対象者や質疑事項の精査に向けた百条委の総意として、市と県に黒塗り部分の開示を正式に求めていた。
 (熱海支局・豊竹喬)

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