食害深刻、メスジカを重点捕獲 静岡県、伊豆半島と富士山周辺で

(2020/9/2 08:40)
夜間に群れで行動するニホンジカ。メスジカ重点捕獲ではライトでメスを見分け、多くいる場所にわなを仕掛ける=伊豆半島(県提供)

 ニホンジカによる生態系や農林業への食害対策を強化するため、静岡県は本年度から、被害が深刻化している伊豆半島と富士山周辺で、メスジカを狙ってわなを集中的に仕掛け、繁殖を抑えるメスジカ重点捕獲を開始した。7月までの集計でメスの捕獲率は高まっていて、県は成果が出始めていると見ている。
 県自然保護課のまとめによると、4月から7月までの両地域での捕獲頭数(速報値)は計3200頭で、全体の54%に当たる1728頭がメスだった。メス捕獲率は2019年度(年間)は48%で、本年度の4~7月は前年度より6ポイント増加している。
 重点捕獲は夜間に林道からライトを当ててシカの群れを観察。角の有無で性別を見分けてメスジカが多い場所を把握した上で、シカの通り道などに集中的にわなを仕掛ける。シカの生息数が特に多かったり、頭数が急増したりしている地域で実施しているという。
 繁殖力のあるメスの頭数を少なくすることで捕獲の効果を高め、効率的に食害対策を進める狙いがある。県は本年度のメスジカ捕獲率の目標を全体の6割に設定した。
 メスジカ重点捕獲の副次的な効果として、夜間調査によってシカの行動パターンを以前より把握できるようになり、オスを含めた捕獲総頭数が増えた。捕獲を担う県猟友会の会員の意識も変わったという。
 県の担当者は「捕獲する総頭数のうちメスがどのぐらいを占めるのかが頭数増加を抑えることにつながる。年間を通じた取り組みの成果を検証し、次のステップに生かしたい」としている。

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