聖火リレー日程は?募る焦燥感 静岡県内、発着会場確保苦慮 延期の五輪パラ開幕まで1年

(2020/7/20 08:11)
静岡県庁

 新型コロナウイルスの影響で延期された東京五輪・パラリンピックの開幕まで23日で1年。新たな競技日程が決まり、開催に向けた準備が再び動きだす中、静岡県内各地を巡る聖火リレーの日程は示されず、静岡県内関係者は焦燥感を募らせている。日程が決まらない状態が続けば、リレーの発着会場の確保が困難になる恐れもある。県担当者は「一刻も早い日程決定を」と切に願い、大会組織委員会の動向を注視している。
 静岡県内の聖火リレーは延期決定前、五輪が6月24~26日の3日間に22市町、パラリンピックが8月18日に5市で実施予定だった。五輪聖火リレーの発着会場は観光名所や陸上競技場、イベント施設など52カ所。県は新日程が決まり次第、同じ会場を再び押さえる意向だが、他の催事で予約済みの場合も想定され、先行きは見通せない。
 組織委は決定済みの五輪聖火ランナーを延期後も基本的に維持する方針。県内区間ランナーは273人。このうち、県実行委員会が公募で選んだのは10~80代以上の男女61人で、障害者が4分の1を占める。県によると、日程決定後、ランナーの意思や体調、スケジュールを改めて確認する必要がある。
 大会の費用削減を念頭にした簡素化の具体策や、感染症対策の指針についても、県は組織委からの“指示待ち”状況が続く。毎日の聖火リレー最終到着会場で推奨されている祝賀式典「セレブレーション」の在り方に加え、ルート沿いに集まる観衆の社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)対策が課題として浮上しそうだ。
 県は組織委の方針を反映させた聖火リレーの実施計画をまとめ、10月には運営準備に着手したい考え。鈴木学スポーツ・文化観光部参事(オリパラ担当)は「スポーツの祭典の高揚感を最も身近で感じられる絶好の機会」と聖火リレーの意義を強調する。その上で「コロナ禍の影響で不確定要素があり、これから解決すべき課題は多い」と気を引き締める。

 ■輸送、ボランティア 備え本腰
 23日で開幕1年前となる東京五輪・パラリンピックに向け、県内では競技開催地の交通輸送対策や都市ボランティアの確保、海外選手団による事前キャンプなどが本格化する。新型コロナウイルス感染症を防ぐ「新しい生活様式」を踏まえ、県と市町、関係機関が連携して準備を急ぐ。
 交通輸送対策では、競技会場の最寄り駅を発着する輸送バスについて、乗客の感染症防止対策を盛り込んだ計画に見直す。県によると、乗客の人数制限に加え、検温・消毒の態勢構築が検討課題になる。バスの利用台数が増えた場合、交通渋滞の発生が懸念されるため、県は競技開催地の地元関係者に迂回(うかい)などの交通量調整を要請する方針。
 公募済みの都市ボランティアは、競技会場の最寄り駅などで国内外からの来訪者を案内する役割を担う。大会延期の影響や感染への不安などから、今後、辞退者が出る可能性もある。県は改めて意向調査を行い、追加募集も視野に入れる。
 県内の事前キャンプは焼津、富士宮、牧之原など15市で、モンゴル、スペイン、米国など13カ国・地域が予定する。県と市は各国・地域の選手団の受け入れに向けた連絡調整を図るほか、誘致活動も継続する。

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