熱海映画祭、市中心の開催は断念 髪林氏は実施意向

(2019/6/5 07:49)
熱海市を中心とした熱海国際映画祭の開催断念を発表する斉藤栄市長=4日午後、市役所

 熱海国際映画祭の運営を巡り、実行委員会の熱海市と映画祭運営会社フォーカス(髪林孝司代表取締役)が対立している問題で斉藤栄市長は4日、記者会見を開き、28日開幕予定の第2回映画祭について市中心の枠組みでの開催を断念すると発表した。
 斉藤市長は「フォーカスを中心にした映画祭に市は関与しない」とも述べ、支援を打ち切る考えを示した。市が“撤退”を表明したことで、若い才能の発掘や閑散期の観光誘客を目的に昨年スタートしたばかりの映画祭は今回、民間のみで運営を迫られる見通しとなった。
 開催断念の理由については、国際公募審査の予備審査を通過した約40作品の引き渡しを髪林氏に近い審査担当者が拒み、入手できなかった点を挙げた。本年度分の文化庁への助成金申請は取り下げ、既に支出した市の補助金500万円も髪林氏側に返還を求めるとした。他の債務などについては、ケースごとに司法の判断を仰ぐとした。
 斉藤市長は「このような結果になったのは残念だが、市の負債が大きくなるリスクがあったので判断した」と対応に理解を求めた。混乱の責任については「私も含め組織としてけじめをつけたい」と述べた。来年以降の開催は明言を避けた。
 一方、髪林氏は同日、市内で記者団の取材に「今後の事情のいかんに関わらず、予定通り第2回を実施する」と表明した。文化庁の助成金は市に申請手続きの継続を求め、「市の思惑で業務を行わないのは許されない」と批判した。第2回に向けては、国際公募審査を通過した作品の上映を最優先に、予算の許す範囲で実施を目指す考えを示した。
 同映画祭は5月に第1回で多額の赤字が発生していたことが発覚。その後、不当な金銭要求を受けたなどとして斉藤市長が実行委代表の髪林氏の解任を発表し、髪林氏側が否定するなど対立が表面化していた。

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