
浜岡原発の再稼働審査をめぐるデータ不正問題を受け、中部電力の安井稔社長が就任初日の10月1日、信頼の回復に向けて原発の地元自治体を立て続けに訪問しました。
一方で面会の様子は中電側の意向でいずれも非公開となり、こうした閉鎖的な姿勢を専門家は「ありえない」と指摘しました。
1日午前、中部電力の安井稔新社長が御前崎市の下村市長を訪問しました。中部電力の社長が就任初日に御前崎市を訪ねるのは初めてで異例の対応です。
<中部電力 安井稔社長>
「浜岡を含めた不適切事案のお詫びと再発防止に向けた私の本気度をお話したくてご無理申し上げてこの時間をいただきましてありがとうございます」
<御前崎市 下村勝市長>
「着任初日のこの時間にということは最優先していただいたという理解でおります。これから中部電力と御前崎市の関係を再構築しながらしっかり手を携えて両方を理解しながら進めていきたいという気持ちでおります」
中電側の意向で非公開で行われた面会で、安井社長は、経営陣が率先して組織改革を進めると決意を述べたといいます。
その後、安井社長は、周辺の静岡県牧之原市と静岡県掛川市を訪問。ここでも非公開でそれぞれの市長と面会しました。
「一番最初のメッセージを出せるチャンスを非公開ということはありえない」
非公開の対応を貫いた中部電力の姿勢について企業のガバナンスに詳しい専門家は厳しく批判します。
<青山学院大学 八田進二名誉教授>
「社長に就任したという一番最初のメッセージを出せるチャンスを非公開ということはありえない。従来の中部電力の組織体質とまったく変わっていない。ガバナンス議論の初歩的なことがよく分かっていないじゃないか。したがって将来あまり期待できないのかなと最初思ってしまう」
データ不正の背景にあった中電の「独自の正当化理論」がいまだに残っているとも指摘しました。
<青山学院大学 八田名誉教授>
「自分たちの判断基準がそれでいいと思っている。つまり唯我独尊というのかな。社会の目線、社会の感覚、倫理観、一般の人たちが思っているのと乖離した状況。おごり、慢心というものがある」
10月1日の地元訪問を終えた安井社長は。
<安井社長>
「まずは信頼回復を第一に解体的再構築を徹底してまいりますが、その先には成長に向けたいろんな政策を打っていかなければいけない。成長に向けた計画をたてていくのが私の使命だと考えている」
10月2日、安井社長は鈴木康友県知事と静岡県菊川市の長谷川寛彦市長を訪れる予定です。
「なぜ非公開なのか?」記者が解説
10月1日取材をして、現場はどのような雰囲気でしたか?
<岡田有里記者>
中部電力は不祥事で社長が交代し、新しい社長が就任初日に御前崎市に来るとあって、現場には張り詰めた緊張感がありました。報道陣も多くかけつけましたが、やはり『なぜ非公開なのか?』との声が相次ぎました。
この理由について安井社長は、『各市長は初めて会う相手であることと、自分の覚悟を近い距離で真剣に話したかった』と何度も説明しました。
<岡田記者>
Q. 今後オープンの場は設けられるんでしょうか?
安井社長は、8日に社長就任会見を控えていて、今後の抱負やデータ不正問題の再発防止策などの詳細を説明する方針です。
23日には浜岡原発がある御前崎市の佐倉地区で住民説明会を設け、メディアだけでなく市地域にも説明していくと話しました。中部電力の姿勢がどう変わるか注目されます。













































































