
再稼働審査のデータ不正問題に揺れる静岡県御前崎市の浜岡原発。
中部電力のトップが9月15日、静岡県内各地でおわび行脚を重ねましたが、地元関係者からは批判や憤りが噴出しています。「原発のまち」の行方は先行きが見通せない状況です。
<御前崎市議会 阿南澄男市議>
「重大な経営責任で万死に値すると私は考えます」
<御前崎市議会 村田明彦市議>
「最も安全性を求められる原子力事業者としては不適格ではないか」
<御前崎市議会 阿形昭市議>
「浜岡原発終わったなって思いました」
9月15日午後6時から御前崎市議会が臨時で開いた原子力対策特別委員会。
浜岡原発のデータ不正を陳謝に訪れた中部電力の林欣吾社長に対して、13人の市議全員が企業の体質や今後の対応策を追及しました。
反対運動を30年続けてきた人はー「遅きに失した感じ」
データ不正が明らかになった浜岡原発3号機と4号機について、中部電力は原子力規制委員会への再稼働審査を取り下げると決めました。
原発が立地する御前崎市佐倉地区で育ち、30年以上にわたり反対運動を続けてきた伊藤実さんは―。

<浜岡原発を考える会 伊藤実さん>
「遅きに失した感じもしましたけど。安全に廃炉をやって、早く使用済み核燃料を六ケ所(青森県六ヶ所村の再処理工場)なりに持って行ってもらいたい」
中電の「再稼働」姿勢に経済産業大臣も苦言...
廃炉を求める声もあがる中、中部電力は。
<中部電力 林欣吾社長>
「浜岡原子力発電所の重要性、必要性は何ら変わるものではありません。決してあきらめるものではありません。再申請に向けた取り組みを強化して進めていきたいと思っています」
国は、再稼働を固持する中部電力の姿勢に苦言を呈します。
<赤沢亮正経済産業大臣>
「これなら安全性が確保されるという確信が得られない限り軽々に再稼働について議論することはいかがなものか」

元県危機管理監は...「国がどこまで責任を負うか見える形にするべき」

一方で、御前崎市の初代助役で東日本大震災の発生時に県の危機管理監を務めていた小林佐登志さんは、「最終的な責任は国がとるべき」と強調します。
<元県危機管理監 小林佐登志さん>
「最初に国がこれから原子力をやっていくと各電力会社に強く働きかけた。原子力を動かす以上、国がどこまで責任を負うか見える形になっていないと本来おかしい」
また、原発が立地する自治体への支援制度が不十分と指摘しました。
<小林さん>
「(原発が)動くという前提で全部制度設計がされている。散々国策に協力した地方公共団体に対して何らかの新たな支援制度を続けていく(必要がある)」
原点に立ち返るー 国や地方 原発との向き合い方は

御前崎市で長年、製茶問屋を営み御前崎商工会の副会長を歴任した中山啓司さんは地元の経済や暮らしに影響すると危惧します。
<中山啓司さん>
「今まで中電と取引があったところは永久的ではないけどダウンするんでしょう。ぜいたくな生活を覚えるとレベルを下げてやっていくのは並大抵のものではない」
また、中部電力も地域も原点に立ち返る必要性があると指摘します。
<中山さん>
「御前崎市も根本的に変わっていかないとこの難局は乗り切れないでしょうね。お互いに原点に返って互恵関係ができるような。新しい時代を迎えてほしいなと思います」
原発依存の地域が抱える構造的な課題。企業体質の根本的な改善はもちろん、国や地方を含めて原子力への向き合い方が改めて問われています。













































































