
日本の輸送を支える東海道新幹線で新たな"雨対策"工事が始まっています。
降り続く雨に備え、新幹線が走る「盛り土」を補強し、「運転見合わせ」の減少を目指します。

各地で相次ぐ大雨災害。交通機関も大きな影響を受け、東海道新幹線は9月8日、一時運転を見合わせました。
「過去に経験した雨量や、設備の強化実施状況などを踏まえて、安全性を確保した上で、安定した輸送となるような規制値を設定している」
1964年に開業した東海道新幹線
運転見合わせはさまざまなリスクを回避するための措置ですが、「盛り土」も理由のひとつです。

1964年に開業した東海道新幹線。当時の技術では高架橋よりも盛り土の方が短期間で建設できたため、全区間の実に44%を盛り土が占めています。
これまでは、特に水が集まりやすい場所などを除き、コンクリート製の枠で土を支える構造が主流でした。

しかし、強い雨脚が続くと表面から雨水が染み込み、盛り土全体が不安定になるリスクがありました。
新たな「雨対策工事」
<大西晴季 記者>※7月取材
「菊川市の工事現場です。作業員が手作業でコンクリートを打っています」

2026年5月から始まった東海道新幹線の新たな「雨対策工事」です。
「これまでは土が枠の中にあるような状態で、開放部になっている。全面コンクリートで覆って盛り土を雨水から遮断する形で補強するという工事を行っている」
盛り土の表面全体をコンクリートで隙間なく覆い、さらに内部へ水抜き用のパイプを通す工事を進めています。

これにより、線路部分以外からの雨水の侵入を防ぎ、工事が終わる2030年春までには運転規制は2割ほど減少すると見込まれています。
「安定した輸送につなげていくことが私たちの使命」

「昨今の強く降り続く豪雨の際においても、設備の安全性をさらに高め、少しでも安定した輸送につなげていくというところが私たちの使命だというふうに考えている」
開業から60年以上たった日本の大動脈。さらなる安全と安定を追求し、進化を続けています。
JR東海 新幹線鉄道事業本部 臼倉隆則施設指令長によりますと、東海道新幹線で運転を見合わせる判断材料は2つあります。
1つ目は1時間あたりの降水量を示す「時雨量」で、時雨量が60ミリに達すると運転見合わせとなります。
2つ目は土の中に染み込んだ雨の量を示す「土壌雨量」で基準となる数値は地形や過去の経験をもとに設定されているため場所によって異なります。
JR東海は東京から新大阪の間に59箇所の雨量計を設置し1分単位のリアルタイムで状況を把握しています。
そのため、運転を見合わせる区間や遅れの出る区間が逐一変わる可能性があり、JR東海はスマホアプリや公式ホームページなどで最新の状況を確認するよう呼びかけています。













































































