
石川県の能登地方を頻繁に訪れているアーティストが、静岡県下田市内で能登半島地震をイメージした芸術作品を展示しています。
空間芸術という手法で、見る人の防災意識を高めてもらうことが狙いです。
能登半島地震の被災地の写真が添えられ、地震直後のように黒い大きな板や家具が倒れて重なり合っています。
伊豆急下田駅前の古着店2階で開かれている芸術作品の展示会です。
<木村克彦さん>
「(能登に)地震後に行ったら、きれいだった街並みが本当にゴチャゴチャになっちゃってて、それが悪夢だなと思ったんですよ」
展示会を開いているのは、下田市と東京で2拠点生活を送るアーティストの木村克彦さん(56)です。2024年元日の能登半島地震の後、被災地を写真に撮ってきました。
<木村さん>
「もちろん写真をきれいに飾るということもたくさんやってきているんですけど。空間でちょっと楽しめるというか、没入感があるようなことの方が、自分としては自然とエネルギーが出てくる」
■空間芸術で地震への備えを訴える
木村さんの展示は見る人の没入感を高める空間芸術で、「インスタレーション」と呼ばれます。
被災地ではカメラマンを装った窃盗や、ブルーシートの無料配布とみせかけた高額請求といった二次被害があったことから、黒く塗ったカメラとダークシートを展示しています。
能登半島と地形が似ている伊豆半島の人たちに今回の展示を通じて地震への備えを訴えます。
<木村さん>
「(地震に備えて)準備しておくということは、重要じゃないかなと思って。そういうふうにしてもらえる方が増えたらいいなと思いますね」
下田市の担当者からも期待の声が聞かれました。
<下田市防災安全課 松本瞬係長>
「知識の普及的なところは、どうしても防災講座とか、少しかたい授業のような形になってしまいがちな部分もあります。それをアートという形で。感覚的に感じてもらうことも非常に大事なこと」
■東京でも広がる防災×アートの試み
防災をテーマにしたインスタレーションは東京でも。
「そのとき、そのとき、」と名付けられた作品です。
※(siro+石川将也 / 21_21 DESIGN SIGHT企画展「そのとき、どうする?展―防災のこれからを見渡す―」(2025年)撮影:大木大輔)
床に映された円が徐々に大きくなり、テーブルに近づいて消えると地震のように揺れて積み木が崩れます。共同作者の石川将也さんと松山真也さんです。
2025年、都内で開かれた展示会で作品を紹介しました。
<グラフィックデザイナー 石川将也さん>
「こういうこと(地震)が時々、私たちの世界、私たちの住む地面には起きるんだということを目と耳と、いろんな体感を使って実感できるような展示ができないかなと思った」
<プランナー 松山真也さん>
「地震が多い国にいるわけですけど、そのことを象徴している。(揺れるテーブルを)日本だと思って見ると、それはどういうことなんだろうなというふうに体験した人が思うんじゃないかな」
防災への意識を高める芸術作品の可能性が注目されます。













































































