
最大震度7を観測した熊本地震の発生から8月11日で2週間です。
<社会部 岡田有理記者>
私は8月4日に熊本県に入り、取材してきました。現地で感じたのは、厳しい避難生活を想定して具体的に備えることの大切さです。
■「家がつぶれるかと思った」
7月28日に熊本県で起きた地震。最大震度7の非常に強い揺れを観測するなどし、39人が死亡。住宅被害は、約2万2700棟にのぼっています(8月11日午前8時現在2万2697棟)。
<岡田記者>
「こちらの住宅は屋根が完全に崩れています」
全壊した住宅は1133棟。多くは、「古い木造住宅」でした。
<住民>
「地震が起きた時は家がつぶれるかと思った。家がぐらんぐらん揺れて。そのとき『ドン』って音がして(向かいの家が崩れた)。住んでる人は1階にいて助かった」
■30年続いた人気店が傾き解体…

震度6強を観測した熊本県八代市。6日、取材で出会った女性は、生きがいを見失っていました。
藤本勝子さん(84)は地元で人気のかき氷店の店主です。自慢のかき氷は容器に収まらないほどのボリュームでたったの300円。
約30年守ってきた店は地震で大きく傾き、解体するしかありませんでした。
<藤本勝子さん>
「ほんと突然ですね。全然こんなこと考えていませんでした。子どもたちの朝の通学路になっていて『おばあちゃん、おはよう』って言ってくれて。『帰りに寄るで』、『おうち帰ってからまた来るからね』って」
藤本さんは店を続けたい一方、再開には多額の費用がかかるため、見通しは立っていません。
<藤本さん>
Q. お店はどんな存在?
「(店は)私の生きがい。これからどうしよう、何にもないし。年はいっててもこれだけはできたと思ったけど。切ないですね」
■断水の中で続く歯科治療と支援の課題

熊本県氷川町で8月9日、倒壊を免れたとしても、家の中は散乱。断水が続いている地域もあります(8月10日午前10時半現在3万4038戸)。
断水の中で治療にあたっているのは、歯科医師の西山正之さんです。
<西山歯科医院 西山正之院長>
「口腔内ケアは本当に心掛けてもらわないと、誤嚥性肺炎にかかれば死に直結する」
歯を磨けない状況で口の中の細菌が誤って気管や肺に入ると、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクがあるといいます。治療に使うのは、飲料水です。
歯を削る機械は熱を出すため、冷却できないと患者が痛みに耐えられないといいます。
本来なら機械から自動で冷却水が出ますが、断水で水が出ないため飲料水を注射器に入れてしのぎます。水は近所からの差し差し入れです。
<近隣住民>
「あとどれぐらい欲しいですか。まだいっぱいありますけど」
<西山院長>
「こんな中、持ってきていただいて、言葉がないです」
断水解消のめどは、8月末。日常が戻らない中でも患者に向き合います。
■"自分ごと"として捉えて災害への備えを

避難所ではNPOによる炊き出しが行われ、昼食と夕食が提供されます。
<避難者>
「助かります。本当に感謝、感謝です」
支援の輪は広がり、熊本県氷川町では全国から多くの物資が届くようになりました。
一方で、肌着や靴下といった衣料品、歯ブラシや歯磨き粉などの衛生用品は不足しています。
また、支援物資の数が増えすぎて搬入や仕分け作業の人手が足りない時期もあり課題は少なくありません。
<岡田記者>
地震から8月11日で2週間がたちますが、いまも断水が続いているほか避難生活を強いられている人がいます。(8月10日午前10時半現在3万4038戸、8月11日午前8時現在3810人)
私たちも今回の地震を自分ごととして捉え、自宅の耐震性をチェックすること、大きな家具や食器棚を固定すること、停電や断水も含めた避難生活を具体的にイメージして備えること、今からできることを考えて行動に移すべきではと感じました。













































































