
働く人の生活に直結する「最低賃金」。7月28日に開かれた国の審議会で、静岡県の引き上げ額の目安は56円でまとまりました。
実現すれば1100円台に乗ることになりますが、静岡県内の事業者はさまざまな思いを抱えています。
7月31日、県内の最低賃金について県内企業の代表者や有識者らが今後の議論の方針について意見を交わしました。
7月28日に国の審議会で示された県内最低賃金の引き上げ額の目安は56円です。
県内の最低賃金は現在1097円で、もし引き上げが実現すれば初めて1100円台に乗ることになります。
■「賃上げ」を会社の成長のきっかけに
静岡市にあるレイングッズを専門に扱う藤田屋です。こちらの会社では約20人のパート・アルバイト従業員を雇用していますが、中小企業にとって「賃上げ」による一時的な負担は大きいといいます。
<藤田屋事業計画部 藤田大悟部長>
「賃上げ自体、直近のことを考えると、企業にとってはマイナスな面があるように感じる。ポジティブにどういう風に受け取ることができるのかなというところを考えるしかないかなと思っている」
「賃上げ」を単なるコストの増加だけではなく、会社の成長につなげるきっかけと捉えるようにしたいと話します。
<藤田大悟部長>
「賃上げの要請があることによって今までの会社の働き方を変えたり、新しい取り組みをしていく、構造を転換していくという転換のタイミングをいただいたととらえて活動している」
■「前働いていたところよりも全然高い」時給アップで人材確保に効果
一方、すでに大胆な賃上げに踏み切っている企業も―。
静岡県焼津市に本社を置くスーパー田子重では3年前から従業員の給料を大幅にアップさせています。現在、パート従業員の平均時給は約1250円、最低賃金を大幅に上回っています。
<パート従業員>
「前働いていたところよりも全然高いので、自分のやる気も出る」
「もらえるものが多いと、責任感というか頑張ろうかなとは思いますね」
賃上げの背景にあるのは小売業界が直面してきた慢性的な人材不足です。曽根礼助社長は、賃上げによる人材確保には一定の効果があったといい、今後も継続した賃上げを実施していきたいと話します。
<田子重 曽根礼助社長>
「良く言えば長期思考ですね。短期的にことしの利益が下がるからとかということは全く考えてませんで、5年後、10年後に会社全体が良い姿になっていればいいなというのは感じています」
■経済の専門家の見方は
経済の専門家は、最低賃金の引き上げは地域経済を活性化させる要因にもなると分析します。
<静岡経済研究所 須藤みやび担当部長>
「賃金として個人に支払われたお金というのは消費に回る部分もあります。それによって個人が消費をして、それが企業や事業者の売り上げにつながりますので、消費が活性化して経済が活性化するといった効果は期待できると思う」
8月中には方針が固まる県内の最低賃金。労働者にとっても、企業側にとっても納得いくものになるのか、議論の行方に注目です。













































































