
静岡県内のモノづくりを支える企業や人にフォーカスする「しずおかモノ語り」です。
地元の伝統産業「遠州織物」の中でも極上の肌触りで人々を魅了する「コーデュロイ」。
世界で唯一ともいえる存在を支えるのは伝統の機械と天竜川です。
■世界で評価される遠州織物「コーデュロイ」

大量の水しぶきをあげる長い布。この布が世界で評価される遠州織物の「コーデュロイ」です。
「遠州織物を使ったシャツ、パンツコーデュロイなんですけど、ベストとパンツがコーデュロイ日本製のコーデュロイ、いわゆるコール天を使ったベストとパンツにです」
浜松市に拠点を置くアパレルメーカーは、遠州織物のコーデュロイを使い洗練されたデザインの服を生み出しています。特徴はなんといっても生地のしなやかさ。
「やわらかいです。抜群の柔らかさ、しなやかさがあるので、肌触りもいいですし着たときの柔らかさ、ストレスのなさっていうのが昔からの機械で何度も何度も職人さんが揉みこみ洗いをする」
■天竜川の豊富な水が生む"唯一無二の"柔らかさ

コーデュロイはヨーロッパで生まれた生地です。明治時代、遠州の職人たちは1枚の生地を頼りにゼロから国産化に挑みました。
「コーデュロイ」は、糸を紡ぎ、生地を織り、パイルを切る「カッチング」、そして「揉み込み」まで、数多くの専門業者がバトンをつなぐことで初めて完成します。
この工程の中で遠州コーデュロイが他と一線を画すのが、磐田産業が引き受ける仕上げの水洗いです。
<雪島千寿専務>
「水洗、ウインスという工程になります。織屋さんが織った時につけたノリと布と布をすり合わせてコール天のパイルをここで出来上がります」
■天竜川の豊富な水を使って...柔らかくて弾力性のある製品に
上品な布からは想像もつかない、激しくダイナミックな作業。
製造の過程で生地につけられた「のり」を他の産地ではブラシで落としますが、この地域では水洗いで豪快に落とします。
水洗いによってあえて繊維に負荷をかけることで表面の毛羽が美しく立ち上がり、独特な畝と驚くほどの柔らかさが生まれます。
近くにある天竜川の豊富な水を使えるからこそ、コーデュロイの水洗いが成立するそうです。
<雪島千寿専務>
「糸の芯までたたき洗いをするから、柔らかくて弾力性のある製品が出来上がります」
■「うち1社になってしまった」水洗い工程を引き受ける最後の1社...

いまだに古い機械を使い、世界で唯一の製法で伝統の風合いを守る遠州コーデュロイ。極めて厳しい現実に直面しています。
<雪島千寿専務>
「昔は20社くらいありました。海外物に流されてどうしても縮小減少していってうち1社になってしまったんですけれども。各部署の工程の方々と皆さんと話し合って協力し合いながら、後世に1日でも長く残っていけるように努力していくしかない」
現在、水洗いの工程を引き受けられるのは磐田産業だけ。職人たちはこの伝統を守っていく覚悟です。













































































