
「防災気象情報」の改定から約1か月半、静岡県内でも6月、新設された「危険警報」が発表されるなど、運用が本格化しています。
災害の危険度に応じて取るべき行動をわかりやすくする狙いで改定されましたが、さまざまな課題が浮き彫りになっています。

6月、台風が相次いで接近した県内。大雨の際、災害の危険度の高まりを把握するために重要なのが、「防災気象情報」です。
5月下旬に情報が改定され、「河川はん乱」「大雨」「土砂災害」「高潮」の4つの災害について、危険度の高い順から「レベル5特別警報」「レベル4危険警報」などと統一感のある名称に変更。
段階に応じて、とるべき行動の目安があり、どのタイミングで避難すべきかわかりやすくする狙いがあります。
一方で...。
“レベルの急変”
<滝澤悠希キャスター>
「先月の台風6号の際、伊豆半島では線状降水帯が発生しました。この際、伊豆地方などで生じたのが、“レベルの急変”です」

情報の発表基準も変わったことで、急な大雨の場合など土砂災害については、レベル2の「注意報」から高齢者などの避難の目安となるレベル3の「警報」が発表されずレベル4の「危険警報」がいきなり出されるように。
静岡県伊東市では、元々「警報」を防災担当の職員の参集基準にしていましたが、「注意報」の段階から一部の職員を集める形に、変更しました。
<伊東市危機対策課 小菅智章課長>
「与えられた責務として果たさなければいけない部分、ただ負担が増えていることは事実。配備体制を早めたことがどう次の段階に生きてくるかは、実際に運用してみないとわからない」
“情報の周知”という課題も
“情報の周知”という課題もあります。

<滝澤キャスター>
「危険な場所から全員避難する目安となる、新設された『危険警報』、街の人への浸透度はどうでしょうか?」
<20代>
「全然知らなかった。色々なところで周知していけたら、多くの人の避難につながると思う」
<50代>
「知らなかった。初めて聞いた。危険と言われても、どこまで何が危険かわかりづらいと思った」
<30代の夫婦>
「私は聞いたことがなかった」
「最近ニュースで『わかりやすくするために変わった』みたいなのは見た」
「『4が出たら避難した方がいい』という基準がはっきりして、みんなに伝わりやすいと思う」
専門家は「単純化」しすぎることを懸念
一方で、専門家は、危険警報=全員避難と単純化しすぎることへの懸念を示します。

<静岡大学 牛山素行教授>
「『避難』という言葉を聞くとどうしても『避難所』が連想されやすい。『避難』は避難所に行くことだと。さまざまな方法で安全確保することが本来は避難行動」

牛山教授によりますと、風水害による死者・行方不明者の被災場所は、屋内と屋外が半々程度。
必ずしも自宅からの逃げ遅れが被災につながっているわけではないため、避難行動は冷静にとることが大切と指摘します。
<静岡大学 牛山教授>
「やみくもに外に行ったがゆえに被災するというのもありうる。危険な場所にいないのであれば、危険な場所に立ち入らないようにすることこそが、安全確保のために1番重要な行動」
「時系列情報」の活用を推奨
土砂災害について、レベル2からレベル4の急変にどう対応すればいいか、牛山教授は、「時系列情報」の活用を推奨します。

翌日までの警報などの見通しが確認できまして、例えば土砂災害の欄で紫色になっている時間帯はレベル4の「危険警報」が出る可能性があるので、事前に避難行動を考える目安になります。
そして時に、その場にとどまることが有効な避難になることもあります。災害の内容、今いる場所に応じて、的確な避難行動をとることが大切です。













































































