「逃がさなければいけないのはつらい」増えたクロマグロがとりたくてもとれない! 日本が漁獲枠の拡大求めた国際会議で合意ならず...とれたマグロを放流するしかない状態=静岡

クロマグロの資源回復を目指して設定された「漁獲枠」のために、静岡県内でも、増えたマグロがとりたくてもとれないという状況となっています。

国際会議で日本は漁獲枠の拡大を求めてきましたが、7月14日の最終日に示された結果は「現状維持」でした。

静岡市清水区の河岸の市(かしのいち)にある「まぐろ王国大ちゃん」。一番人気は清水港で水揚げされたクロマグロを中心に使った「特上本まぐろ中トロ丼」です。

<マグロ王国大ちゃん 佐々木大輔店主>
「味自体が他のマグロに比べて圧倒的にうまみが強いのが魅力だと思う」

資源量が回復…いま「とれすぎ」ともいえる状況

いま、マグロを扱う多くの関係者が期待しているのが漁獲枠の拡大です。

クロマグロはかつての乱獲によって資源量が減少したため世界的に規制が強化されました。日本でも2018年から都道府県ごとに漁獲枠が設けられています。

日本では資源量が回復し、いま「とれすぎ」ともいえる状況になっています。

静岡県伊東市で長年にわたり定置網漁に携わる漁師は、2026年はこれまでにない程マグロが網に入ったといいます。

<いとう漁協組合 定置担当理事 杉本博輝さん>
「(これまで)うちの定置網なんかはマグロを獲ることなんてまずなかった」

■漁獲枠増やす提案は合意に至らず

静岡では2026年度の大型マグロ漁獲枠が4月の操業開始からわずか3週間足らずで95%に到達。県は大型マグロの捕獲停止を命じる事態となっています。

マグロの漁獲枠を拡大したい。長崎市で7月8日に始まったクロマグロの資源管理を議論する国際会議で、日本側は、大型のクロマグロの漁獲枠を全体で25%増やすことを提案していました。

合意に向けて議論が進んでいましたが、メキシコが急転直下、最終日の14日に別の案を強硬に支持したことから合意に至りませんでした。

<水産庁の担当者>
「漁業者の皆様が厳しい漁獲枠の中で操業日々苦労されながらやっておられる。1か国の不合理な対応により、合意できない事態となったことについては強い憤りを感じている」

■「逃さなければいけない、どれだけとらせてくれるか」

漁獲枠の制限から「とりたくてもとれない」。県内でもとれたマグロを放流するしかない状態が続いています。

放流には時間も人手もかかるため、漁業関係者は資源が回復した今の実態に合わせたルールの見直しを求めています。

<いとう漁協組合 定置担当理事 杉本博輝さん>
「逃がさなければいけないというのはなかなかつらい。もう資源的には増えていると十分思う、あとはどれだけとらせてくれるかだけです」

マグロを扱う人たちは、もどかしい思いを抱えながら、次回の会議での「ルールの見直し」を待つことになります。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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