「天下の至宝=南アルプスに計り知れない危害を及ぼそうとしています」リニア静岡工区めぐり川勝平太前知事が送ったメッセージ 10年以上の議論...リニア問題を担当した元県幹部は「決して無駄な時間ではなかった」と総括

鈴木康友知事が7月7日に着工容認を表明したリニア静岡工区ですが、7月11日、川勝前知事からのメッセージが市民団体の集会で披露されました。

知事退任後リニアへの積極的な発言は控えていましたが、改めて環境への影響を懸念しました。

市民団体の集会で「川勝前知事のメッセージ」紹介

7月11日、静岡市内で開かれたリニア工事に反対する市民団体の集会。冒頭、「川勝前知事のメッセージ」が紹介されました。

<メッセージの代読>
「『南アルプス・トンネル工事を静岡県が許可しなければ、2027年の完成がおぼつかない』と。(JR東海)社長は記者会見などで同じ内容を繰り返し、高飛車な態度で一方的に静岡県を責め立て、世論をあおりました」

川勝前知事とは切っても切り離せないリニア問題。そのリニアをめぐっては7月7日、鈴木知事が静岡工区の着工容認を表明し、事態は大きく進展しました。

市民団体は川勝前知事に集会への出席を求めましたが「仙人のような生活をしている」として応じませんでした。

出席は叶わなかったものの、メッセージが寄せられたということです。

<代読>
「天下の至宝=南アルプスに計り知れない危害を及ぼそうとしています。それは万死に値するほど誤った決定でした。静岡県をルート上に入れた過ちを潔く認める勇気を発揮されたい!『過ちは改むるに如かず』です」

トンネル工事による南アルプスへの影響や大井川の流量減少などを指摘するスタンスは知事在任時と変わらないままでした。

<代読>
「リニアが日本の公益に資するようまだまだ知恵を絞り考え直すべきことがあります工事は遅れに遅れ総工費は年を追うごとに膨れ上がっています。急がば廻れといいます。一度立ち止まって全体計画を見直すべきときです」

リニア問題を担当していた元県幹部はー

県政最大の課題を引き継いだ鈴木体制では、水資源や生物多様性など3分野28項目の対話はすべて終了しました。

<平木省副知事>※2026年3月
「全てにおいて議論が結論に達したことは、大きな節目でありますし、非常に感慨深いところ」

川勝知事時代から約10年にわたりリニア問題を担当していた元県幹部はー。

<静岡市環境局 織部康宏環境政策監>
「当初はやはりそのリスク管理、影響予測に対して、不確実性というのをですね、あまりJR東海としては認識なかったっていうところから対話があまり進展しなかったんですけども、国土交通省が2020年に設置した有識者会議で解析結果には必ず不確実性があるから、対応を考えなさいっていうところで意見書がまとめられましたので、それによってだいぶ対話が進展するようになった」

織部さんは、10年以上に及んだ県とJR東海の議論は「決して無駄な時間ではなかった」と総括します。

<静岡市環境局 織部環境政策監>
「これで終わりではないですので、ここからがきちんと順応的管理が行われてるのかどうか、監視体制で県も静岡市もそのチェックしていく必要があると、これからが大事だと認識しています」

着工容認を表明した鈴木知事。7月18日には、着工に必要な自然環境保全協定をJR東海と締結する方針です。

「あしたを“ちょっと”幸せに ヒントはきょうのニュースから」をコンセプトに、静岡県内でその日起きた出来事を詳しく、わかりやすく、そして、丁寧にお伝えするニュース番組です。月〜金18:15OA

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